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有限会社の廃止
有限会社が廃止されます。
 有限会社が廃止されると書きますと、すでに有限会社を設立された方は不安に思われるかもしれません。しかしご安心ください。新しい会社法のもとでは有限会社が新設できなくなるだけで、既存の有限会社がすぐになくなってしまうということではありません。そういった意味では、有限会社の廃止というよりは有限会社と株式会社の統合といった方がわかりやすいかもしれません。

 新しい会社法では、株式会社に一本化した上で、現在の株式会社のハードル(資本金や役員の数)を取り払うことになります。ですから有限会社をすでにお持ちの方は、有限会社のまま存続させるか、株式会社に組織変更するか選択することができます。現在、役員が1人のみの有限会社であっても、新しい株式会社の場合ですと役員1人でも大丈夫(株式譲渡制限を設ける場合)ですので、比較的容易に組織の変更ができるのではないかと思います。

  以上のように新会社法のもとでは有限会社と株式会社が統合されるので、新しい株式会社はいろいろな形態の株式会社が認められるようになります(取締役会や監査役を置かない会社など)。複雑になってしまうことは否定できませんが、その分その会社にあった独自の機関設計ができるようになります。詳くは、次の「新しい株式会社」をご覧ください。

 なお、資本金の特例で設立した会社さんの場合は、新会社法の下では資本金のハードルがなくなることから、5年以内の増資も必要なくなると考えても良いでしょう。ただしその場合でも、定款変更(解散事由の抹消)などの手続きが必要になる可能性があります。
改正前・改正後
・取締役会や監査役の設置をしなくても良い
→役員1名でも設立可能
・役員の任期を10年まで延長可能
・取締役会と監査役を設置する
→今までと変わらない
・任期は取締役2年、監査役4年
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